餅つき機とは?落下式とクランク式の違い
もちつき機、漢字で書くと餅搗き機と書きます。普段使わないのでイメージがわかないです。
餅をつく時に杵と臼と言う道具がいります。この漢字も普段使わないのです。「きね」と「うす」です。
臼に蒸したもち米をいれて、1人が杵で搗いて、1人が手水を付けて、餅をこねます。
この光景は見たことある人は多いと思います。この作業を自動化したものが餅つき機になります。
餅つきは大変な肉体労働なのでこれが機械化になるのは製造者としては助かります。
米菓だけでなく、和菓子屋や餅屋など幅広く活躍するので開発された時は皆さん重宝したと思います。
最初の機械は落下式の機械です。石臼に持ち上げた杵を落とし、それを何回も自動で繰り返し杵を
落としてくれます。その後、臼に羽根を付けて回転するようになり、クランク式が開発されました。
落下式とは?
杵を上から落として搗く方法で、杵を回転力で上に持ち上げて、杵先を回転させながら落とす。これを繰り返し
て餅を搗きます。搗く量に合わせて杵の重さを調整します。同じ量を大量に搗くのに適しています。
石臼だった頃はこの臼の前に座り、手水で餅をこねて搗いています。単純な構造なので故障も少なく、今でも
現役で動いている機械もあります。慣れ親しんだ落下式の石臼の餅つき機は熟練の職人にはなくてはならない
名機になっています。その後、臼に返し羽根と回転羽根を付けて自動でこねてくれるようになります。
落下式は作業音が大きく、騒音の問題もありました。
また、常に餅が臼の中にないと搗けない、杵の重さで餅を搗くので量が多いと搗きが甘くなり、
少量だと餅が搗けなかったりと、搗く量の変化の対応能力が低いことなど弱点もありました。
クランク式とは?
回転力を上下運動に変えて餅を搗くことです。エンジンのピストン運動の逆の動きです。
落下時の作業音がなくなり、静音性が向上。臼にぶつかる前に杵を引き上げるので臼に何も無い状態でも
動かせて、規定内の量なら底まで杵を落として、餅をしっかりと搗ける。
また、静音製と機械の小型化が出来るので、小規模な企業など汎用性が必要な企業には喜ばれています。
構造が落下式より複雑になり、耐久性は良くないです。
今では餅つきの機械と言えば、この2種類が主軸になっています。もちろん、同じクランク式でも
各社に特徴があり、後発のクランク式は小規模企業や小売店などに多く販売されています。
どちらも良い面、悪い面がありますが、企業形態によって使い分けがされています。
えご製菓ではクランク式を使っています。理由は、工場が住宅地にあり騒音の問題があります。
クランク式でも餅つき機の音は大きいです。多種多様な餅を搗く為に、クランク式が欠かせません。
餅の搗く量も1kg~12kgと幅広く、内味も多種で、餅の中にいれる材料も数が多いです。
細工作業の餅をあり、変幻自在に餅を搗けるクランク式が当社には必要な餅つき機です。